Q1.どんな仕事をしている?
徳留:出身は鹿児島で、熊本の大学の理学部で地質学を学んだのち、技術職として就職しました。道路、橋梁、河川などの幅広い担当業務を技術者ごとに担い、私は道路の修正設計をはじめ、農家用の道路づくりや排水施設の整備、ハザードマップの作成などに携わっています。
内田:私は東京の大学を卒業後、地元・熊本で働きたくて入社しました。当社は公共事業の受託業務が中心ですから、自治体への営業や公共工事の入札に伴う申請書類の作成、見積もり作成や契約手続き関係などが主な仕事。
所属は営業部ですが、ホームページ制作などのPR活動や、会社説明会といった採用活動も担い、営業と総務で二足のわらじを履いています。ちなみに徳留さんの2年あとに入社していますが、年齢は2歳上。女性社員の中では一番歳が近く、同期のような間柄です。
Q2.仕事で成長を感じることは?
内田:営業は基本、単独行動です。入社して最初の1、2ヶ月は先輩が同行してくれますが、あとは地図で調べて自分で行くことに。「若いうちから実践させ、能力だけじゃなく精神面も鍛える」のが社長の方針です。
この業界では女性の営業というだけで珍しがられるので、強みの一つになっているかもしれません。正直、まだ成長した実感はありませんが、上司や先輩から注意を受けたとき、「新人さん」ではなく一人の社員として扱ってもらえていると感じます。
徳留:入社した頃は先輩の手伝いですが、3カ月ほど経つと担当業務を任せられるようになり、やがて2、3本の仕事を同時に持つことになります。
内田:若手にも責任ある仕事を持たせる環境だよね。とくに設計は専門知識が必要になるから、つねに勉強していく感じ。
徳留:そうそう。入社した年の12月なんて仕事が全然進まず、「もうツライです!」と泣き出してしまって。
内田:仕事が一番忙しい時期だ。
徳留:まわりの先輩たちは私以上に仕事を抱えていたなか、自分だけがてんやわんやになってパンクして。今思えば、未熟だったなぁと(笑)。それだけ、男女分け隔てなく仕事を任せてもらえている証拠ですよね。
ただ、災害などが起きて道路がちゃんとしていない現場へ行くときは、男性が率先して行く。その辺りは配慮してもらっていると感じます。ぶっつけ本番の中でも仕事をこなせているのは、上司のサポートあってこそ。今はようやく要領良くこなせるようになってきて、部内で一番早く帰っています(笑)
Q3.建設コンサルタント業界で活躍する女性は珍しい?
徳留:約40人の社員のうち、女性は10人ほど。この業界では多い方だと思います。大半が技術者のベテランです。
内田:会社の女性をひと言でいうと「元気で、優しく、たくましい」。独身の頃から20年以上勤務とか、長い方が多いよね。
徳留:年齢差もあるのでお母さんみたいな存在で、「彼氏と喧嘩しました!」なんてことも相談できる(笑)。そういえば、女子会も盛り上がるな。
内田:私それ、参加したことない!
徳留:新型コロナ以降、やっていないからね。マラソン大会の打ち上げで女性陣だけ集まってお酒を飲むとか、定期的に開かれていて。
内田:うわー、そんなこと知らなかった。いいなぁ。
徳留:同年代の女性は私たちだけだから、新型コロナが落ち着いて新入社員が入ってくれたら、若手だけの女子会もやりたい!
Q4. この会社でよかったことは?
徳留:どれだけやり甲斐のある仕事でも、人間関係が上手くいかないとつまらないですよね。実家が鹿児島でなかなか帰れないぶん、ここにはたくさんの親がいる気分。真面目からふざけた話まで耳を傾けてもらえて、すごくいい職場です。ストレスフリーです。
内田:社外の人からもよく言われますが、うちの会社は本当に優しい人が多いんです。「アットホーム」ってよく使われる言葉ですが、それがピッタリ当てはまる。仕事の量は多くても、相談できる相手がいるから乗り越えられています。
徳留:それに、結婚や子育てを応援してくれる風潮がありますね。まだ独身ですが、「産休育休は絶対取るんで!」と宣言しています。関係が良いから、こんな話もスルッとできる。このご時世に合わせてテレワークで働ける環境を整えてきたので、将来、子供を産んで手がかかるうちは在宅で仕事したいと思っています。まずは結婚相手を見つけるところからだけど(笑)。
内田:幼いお子さんがいる男性社員も育児のために休んでいて、結婚・子育て後の働き方は心配していません。貯金が苦手な私にとっては財形貯蓄制度も助かっていて、将来設計に向けて役立てています。
Q5. この会社でよかったことは?
内田:今、目指しているのは「建設業経理士」の資格取得。今年勉強を始めたばかりで、来年の受験に向けて外部の講習会を受けたりしています。建設業の経理におけるスペシャリストとなって、仕事の幅を広げたいです。
徳留:私は「技術士」になる前段階として「技術士補」の資格取得に向けて勉強中。終業後に上司が勉強会を開いてくれるので、挫折することなく勉強を続けられています。ただ、資格取得やキャリアアップはもちろんですが、プライベートも楽しみたい。
内田:私も同感!
徳留:家庭を持って子供ができたら、やりたいことも制限されると思うから、今のうちに遊んでおきたい願望がある。実はゲームが趣味で、一日中やっていたいくらい(笑)。資格も欲しいから勉強はするんですけど、仕事も趣味も充実させたい。そんな、自分らしい生き方を尊重してもらえる会社だと思います。
(所属及び社歴は、2021年9月取材時)