測量と設計

 測量は、測量法(昭和24年6月3日法律第188号-平成19年5月23日法律第55号)の基で行われ、さらに国土交通省公共測量作業規程(平成25年3月29日国国地第315号)に則って作業されますが、当社の場合は、ほぼ90%が公共測量となっております。

 設計は、基本計画または概略設計(構想設計)、予備設計(基本設計)、詳細設計(実施設計及び補足設計)に分類できますが、小縮尺の地形図(1/25,000)等で計画立案され、実施設計では大縮尺(1/500)などから道路構造令(昭和45年10月29日政令第320号-平成23年12月26日政令第424号)または、河川管理施設等構造令(昭和51年7月20日政令第199号-平成25年7月5日政令第214号)、河川法(昭和39年7月10日法律第167号-平成25年11月22日法律第76号)等に従って構造物や小構造物の作図がなされます。

 実施設計で決定された計画であっても、現地地権者の"気持ちの変化"で変更(やり直し)になる場合もあります。様々な法令に従いつつ、現地地権者の心情を理解して進めることが重要だと考えております。

測 量

 「測量」とはひとくくりの言い方ですが、それは様々に分けることができます。下記は全部ではありませんが、一部をご紹介致します。

①基準点測量
 国土地理院が基本測量として設置する国家基準点(1等~3等三角点等)や公共事業等を行う際に市町村等が設置する公共基準点など、様々な種類があります。土地の面積を測る「地籍測量」や「三角測量」、「多角測量」などにも、これらの基準点が利用されていますし、近年では、衛星を利用して自身の位置を測位する「GNSS(GPS)測量」などもあります。(位置のポイントです。)

②水準測量
 国土地理院が設置・管理している水準点は、国道や主要街道沿いに約2km間隔で埋設され、路線長や観測の精度によって1級、2級、3級に区分されています。日本水準原点は、東京都千代田区永田町の国会前庭洋式庭園内に設置されており、東京湾平均海面上24.3900mを原点数値として測量法施行令第2条第2項において定められています。それらの水準点を利用して高さを求めた点は4級や簡易水準測量既知点となり、対象地域までの水準測量となります。(高さのポイントです。)

③地形測量
 対象地域の大縮尺(1/250~1/500)図面を作る作業です。昔は平板とアリダードという機器を使用していたので「平板測量」と言ってましたが、現在では電子平板(小型コンピュータ)が主流で、これとTS(トータルステーション)を連結し、図形編集機能を活用して数値地形図を作成します。(現地地形図の作成です。)

④路線測量
 道路、河川などの中心線杭を設置して、計画に必要な縦横断面の調査・図化を行います。河川の場合は中心には設置できませんので、その場合は護岸に設置する「逃げ杭(対岸へ20.000mなど)」とします。(中心点の設置です。)

⑤縦断測量
 道路や河川において、地形の縦断方向の断面図を作成する測量です。一般的に河川では、左右岸の距離標位置の地盤高を水準基標を基に測定し、又、必要な河川構造物の位置や高さ等を測定して、河川の両岸の縦断面図を作成します。道路では、中心線上のナンバー杭及びプラス杭を水準測量を行って、中心杭の地盤高、杭高を測定し、路線の縦断面図を作成します。(路線測量の起点から終点への変化点を測ります。)

⑥横断測量
 路線測量で設置した杭を利用して、断面図を作る測量です。一般的に河川では、左右岸の距離標を基準とし、距離と標高を測定して河道の断面図を作成します。道路では、中心杭が設置された測点で、中心杭より地盤の変化点の標高と距離を測定し、中心線に直交する法線方向の断面図を作成します。

⑦用地測量
 地権者用地の借用または買収で必要になる測量です。地籍図の整備の有無に関わらず、現地の地権者と立会い確認を行い、一筆ごとに境界点を設置します。これらの境界点は「境界測量」で位置情報が計測され、取得用地または借用、残地の面積が算出されます。

設 計

 「設計」は測量よりも細分されますが、大きく分けると「一般土木」と「農業土木」になります。それぞれの設計基準が異なりますので、どちらから受注したかによって、基本的な考え方が変わってきます。

 道路においても国道、県道、市町村道、農道などがありますし、河川は一級、二級、準用、普通、砂防河川に分けることができます。さらに河川管理施設は、ダムや堰、水門、堤防、護岸、床止めなどがあり、それぞれの法令等によって作業を進めることになります。

 また、急傾斜地崩壊危険区域や地すべり防止区域、砂防指定地の区域指定などもあります。これらの区域に指定されると工作物の設置や除去、土地の掘削や盛土、切土などが制限されますが、命に関わる事項になるため、地権者にはご理解を頂いております。

 下記に「設計」のおおまかな事項を記載します。

①土質調査またはCBR(California Bearing Ratio)
 土質調査はボーリングによる調査が主体となり、サンプリング及び土質・岩石試験を行い、土質・地質状況を総括的に把握します。CBRとは地盤試験の一つで、路床土支持力比(地盤の強度)を求めるものであり、アスファルト道路の場合は、これによって舗装路盤の厚さが決定されます。

②道路構造令または河川管理施設等構造令
 それぞれの構造令によって、基本的な考え方が決定されます。道路の場合は、高速自動車国道及び自動車専用道路以外の「その他の道路」は3種または4種、そこの交通量によって3級~5級と分類されます。それに設計速度(例40km/h)が決定することにより、車線の幅員幅や側帯幅、路肩幅、最小半径等が決定されます。河川管理施設等構造令には、道路構造令のような細かな指定はありませんが、河川管理施設のそれぞれに、細かな指定があり、それぞれの「技術基準」等によって事項が決定されます。

③路線線形
 道路の場合は、縦断勾配が制限値内にあり、道路幅員と曲線部の緩和区間を考慮して線形を決定します。河川の場合は「法線」と言いますが、必ずしも護岸と護岸の中心を通ったキッチリとしたものではなく、水の流れを考慮するような線形となり、測点間隔も道路の場合は20mですが、河川の場合は50m~100mなどとなります。

④流域面積
 道路や河川、ダム(堰堤)などには、流域面積や流路高低差、流路延長、勾配が必要になります。小縮尺の地形図(1/10,000等)を使用して、その面積を計測します。これに「降雨強度」を加味することによって流下能力や排水断面などが決定され、側溝やBOXのサイズ、河川(河道)、構造物の断面などが決定されます。

⑤図上計画
 現況地形図(平面図)に計画された路線線形を入力し、縦断図や横断図にも計画線を入力します。道路の場合は、左右の端部には小構造物等(重力式擁壁や法止めブロック等)を設置する場合があるため、その形状等を選別し、発注者と打合せを行います。対象地域住民への説明会後に実施測量となりますが、ここで線形が変更になると、路線及び縦断、横断測量も変更(再測)になります。

⑥構造物(小構造物)
 構造物(小構造物)を計画する場合は、必ず「構造計算」及び「安定計算」を行います。構造計算は、固定荷重(死荷重)・積載荷重(活荷重)・積雪荷重・風荷重・地震荷重などに対して、構造物がどのように変形し、構造物にどのような応力が発生するのかを計算します。安定計算は、盛土および切土斜面の安定性や構造物の形状が地盤条件等による転倒・滑動・鉛直支持力などを計算するものですが、これによって計画中の本体や基礎部の形状が変更になったります。

⑦数量計算
 横断図に入力された計画により、掘削や盛土、切土、床掘り、埋戻し、残土処理等の土工数量を算出します。例えば掘削はオープンカットと片切、盛土は路体、路床、路肩、歩道等に分けられたりしています。これに土質の区分(中硬岩・硬岩、軟岩Ⅰ等)や人力と機械の区分が入ってきますので、詳細な内容に分けられています。

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