橋梁点検

橋梁点検の方法

 

 熊本県では、平成16年3月に作成した点検マニュアル(案)を基に橋梁点検を実施し、H24年度迄に長寿命化修繕計画を策定しており、定期的に点検を実施することで橋の健康状態の推移を把握して維持管理に反映させ、これまでの点検結果を踏まえて問題点や課題等を洗い出そうと考えています。


         
       橋梁点検車による近視点検              梯子による近視点検

 この点検マニュアル(案)は、熊本県独自の点検項目の見直しや点検結果の評価・記入方法などが盛り込まれ、補修・補強に関しても利用し易い点検成果を得るため、大きな損傷を確実に発見して実施すべき措置を示唆する点検成果を得ることを目的とされており、この適用範囲は、架設後2年以上を経過した橋梁の点検業務に適用されています。

 多くの住民が使用するコンクリート構造物は、長期にわたって所要の品質を確保する必要があります。点検方法は、橋梁点検車両や梯子等を使用し、コンクリートの亀裂や剥離・鉄筋露出、漏水・遊離石灰、抜け落ち、補強材の損傷、床版ひびわれ、変色・劣化、洗掘などを近接にて確認を行います。また、上部構造ばかりでなく、下部構造や支承部、舗装路面、伸縮装置の点検も行って、亀裂やひびわれにはクラックゲージやコンベックスを利用し、それらの幅が判るように写真撮影を行います。

 ①点検における損傷の評価
   損傷の程度のみを単純に評価記録するものとし、評価内容に部材の重要度や損傷種類の重要度など耐荷力
  ・耐久性に及ぼす重みは考慮しない。また、部材に生じる最大損傷のみを記録するのではなく、損傷の程度
  ごとの発生割合を記録することによって、橋梁の健全性評価や補修工事に繋げる。

 ②診断における損傷の評価
   点検の評価結果を基に、何らかの措置が必要な損傷を抽出し、総合的な損傷判断や処方を記録する。また
  、点検で得られた損傷度区分の評価結果を基に、部材ごとの健全度を算出する。

○新設橋梁
 コンクリート構造物の耐久性に関わるコンクリート強度や鉄筋の配筋状態及びかぶりの確認について、非破壊試験【衝撃弾性波法(iTECS法)、電磁誘電法、電磁波レーダー法】を用いたコンクリート構造物の調査を行います。

○既設橋梁
 コンクリート構造物の劣化・損傷要因は、構造物を取り巻く環境条件・気象条件・外力条件などの外的要因と設計・施工などの内的要因に大別され、点検調査項目はその劣化・損傷要因によって変わります。そのため当社では的確に劣化・損傷要因を推定し、診断・評価報告を行うため「目視観察及び打音法」、「非破壊試験器を用いた試験」、「局部的に破壊する試験」を併用し、的確な診断を行っております。

点検の目的

 橋梁点検は、道路維持管理業務の一環として管理する橋梁の現状を把握し、耐荷力・耐久性に影響すると考えられる損傷や利用者・第三者に被害を及ぼす可能性のある損傷を早期に発見することによって、常に橋梁を良好な状態に保全し、安全かつ円滑な交通を確保することにあります。また、点検結果などで得られた資料を蓄積することにより合理的な維持管理を行うことを目的に実施されます。

 現在では、コンクリート構造物をどのように維持管理していくかが求められる時代となっております。いかに素早く補修・補強等を施すかは、日常及び定期的に調査・点検を行い劣化状況を把握することが必要となりますので、当社は的確で正確な調査を行い、収集した資料に基付いた分析を行っております。

点検の種別

      

 点検の種別は下記の通りとなってます。

(1) 通常点検
    通常点検とは、損傷の早期発見を図るために、道路の日常巡回(パトロール)を行う際に実施する橋梁
   の目視点検をいう。
(2) 定期点検
    定期点検とは、橋梁全体の健全性を確認するとともに詳細な点検の必要性を確認するために定期的に実
   施するもので、主に目視及び簡易な点検機械・器具を用いて行う。この定期点検は、橋梁の代表的な部材
   に発生した損傷を概略的に把握することを目的として実施する『概略点検』と、『主要』な部材に発生し
   た損傷を確認することを目的として実施する『標準点検』によって構成されている。
(3) 詳細点検
    全ての部材を対象とし、梯子や高所作業車、点検車あるいは仮設足場等を利用して、部材に接近して目
   視する点検をいう。
(4) 異常時点検
    地震、台風、集中豪雨、豪雪などの災害が発生した場合もしくはその恐れがある場合、または異常が発
   見されたときに、主に橋梁の安全性を確認するために実施する点検をいう。
(5) 予備点検
    暫定的な維持管理計画案の立案と橋梁台帳の整備を目的とした、平成13年度から平成15年度にかけて実
   施された橋梁概略点検をいう。


県内各市町村の動向

  熊本県による橋梁点検マニュアル(案)の改訂を受けて、各市町村でも橋梁点検要領(案)等が作成され、
 点検業務が行われています。県や市町村によって若干の違いはありますが、国土交通省が平成16年3月に作成
 して平成26年1月に改訂された「橋梁定期点検要領(案)」が基本となっており、国土交通省管轄で熊本県内
 だけでも379橋が対象となっています。

  県内各市町村総ての橋梁の数は把握してませんが、熊本市だけでも2,103橋(平成20年4月)あるため、熊
 本県構造物診断技術研究会やiTECSの会員だけでは対応ができません。しかし、これらの点検によって少しで
 も橋梁寿命が伸びるよう、当社は点検の継続を望んでおります。



ページのトップへ戻る